サウナを楽しむ技術部長のフィンランドサウナ紀行 - ログハウスのビックボックスは全国どこでも施工いたします。

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技術部長のフィンランドサウナ紀行

技術部長のフィンランドサウナ紀行
ビックボックスのログハウスの提携工場があるフィンランドへの出張の折のサウナは心に残る想い出。
フィンランドとの会社の取引きは当初インターネットやeメールなど無い時代で、国際電話とFAX、それと郵便でのやり取りで何ともスローでアバウト。
今思うと良くもまあ国際間の商取引きをほとんど問題なしでこなしたものだと技術設計部の責任者として我ながら感心。

会社は35年前の創業。
その年に当時の建設省がログハウス解禁の官報を公布。
なのでちょうど日本のログハウスの歴史はビックボックスの歴史でもあります。
その頃日本にはログハウスを扱う会社は数社しかなく、その内フィンランドからのログハウス会社は何社かありましたが、弊社は創業して3年目でフィンランドからの日本への輸入棟数NO.1の実績を築きあげ、その感謝に弊社社長がフィンランド銀行頭取からノルディックの世界選手権に招待され貴賓席から見てきたのでありました。

当時の技術部はフィンランド提携工場とのアナログなやり取りに曖昧さが積もり重なると、分単位のスケジュールを組みたて、技術考察の意思統一を図るため、沢山の図面と資料を携えフィンランド工場に出向いて連日のミーティーング。
成田からヘルシンキ空港へのフィンエアーなら約9時間30分のフライトで、津軽半島から北海道最北端に向かい北極を経由しての最短コース。
モスクワ経由のアエロフロートでは、当時空港スタッフ全員が兵隊で鉄砲を抱えるモスクワ空港はすごい緊張感が、共に途方もない時間がかかりました。
ヘルシンキから車で約2時間30分北北東にハルトラという町にビックボックスの提携工場があって、森と湖の国と言うだけあって道中ちょっとした集落は有るものの、目に入る景色はほぼ針葉樹の森と時折の白樺林、小さな湖が延々と続く空気の澄みきった大自然の風景は感動でありました。
ほとんど人を見ることもありません。日本の田舎の風景と異質の異国情緒漂う北欧の風景でありました。

日本を発ってからやっと着いた取引先、心暖まるコーヒーを一杯飲んで日本人の勤勉が幸か不幸か、直ぐにミーティングの開始、話の精度が伝わるまで途方もない忍耐の始まりです。
どこよりも優れたログハウスキットを制作してもらうための話に妥協は出来ないのであります。
今日の所の仕事に区切りをつけ、工場スタッフとサウナに入るのですが、本物の北欧フィンランドのサウナは入った初めから「これは凄い!やっぱり違う」としみじみと静かな大感動で ぞっこんの虜になってしまったのであります。
湖と湖からつながる小川の縁に小さな民族的なヴィラのようなホテルにサウナはあって、北欧のノスタルジーが満載、日頃あくせく仕事に追われる毎日とは全く違う1秒が3秒に感じる時の流れです。
サウナは薪をくべるサウナストーブを焚いて温めるタイプの古い本物サウナ小屋が岸辺にたたずんでいるのであります。
シンプルな飾り気のないログハウスのサウナ小屋、無塗装で古いラフな小屋でありますが、何とも風雅でいい味。
どうもフィンランドの家庭にはサウナがあるのは当たり前で、町の集合住宅では何家族で1棟のサウナを、と言う具合にフィンランド人にとってサウナは特別なものなのです。
公共のサウナ小屋もたくさんあって自由に入る事が出来る、老いも若きも混浴も当たり前なのですが、男女が裸で入る様子を聞き出すと、フィンランドの人達ってシャイで瞬間に気まづくなる様子。

家族や友人と裸の付き合いは当然の事ながら客人をもてなすのも、商の打ち合わせもサウナ入浴が当然のように行われています。
東京の南麻布にあるフィンランド大使館にも、接待用にサウナルームが有るくらいフィンランド人とサウナは特別な関係です。
ちょうど草津の様な温泉地に公共の温泉がいくつも有り、自由に入る事が出来る日本の温泉スタイルと共通するところもあるような気がします。

十分にサウナで心身を暖めて、焼いたソーセージにビールで乾杯(キッピス)、昔話にも花が咲き、疲れが徐々に和らいで行くのを感じ心の底から充足と安心で満たされます。
フィンランド式のサウナは低温式の部類なので日本の健康ランドにある様な乾燥して息も苦しい高温の部屋に我慢しながらではなく、ゆっくりと長く、くつろいで入るものなのでサウナ大好きになる心地良さがあります。
サウナストーブの上部のサウナストーンと呼ばれる黒い香花石に時折りひしゃくで水を掛けると、瞬間、水蒸気が一気にサウナルームに充満(リョウリュウ)が格別!
いくら低温式と言ってもこの蒸気が発汗を誘い、ひとしきりサウナ採暖室で汗だくになりますが、それは苦しくもなく心地の良い汗なのです。
そしてここからがクライマックス、ビールの若干の酔いもあってか小川や湖に張りだしたウッドデッキから人によってはダイブするのでありますが 火照った体が一気にリフレッシュ!
気分は最高で足元には心地よい水草がまとわりつき、目の前には、マガモの親子が鳴きながら泳いでいる様は、フィンランドに来た事が実感できる瞬間、夢のような北欧フィンランドでありました。
私達は日本で時折サウナに入浴できる機会がありますが、大好きになる秘訣はサウナから出たら、水風呂か水シャワーを浴びることです。でないと熱が体にこもり良さが今一つわからないと思います。
フィンランドの悠久な大自然と風物、日常伝統習慣のサウナ、朴訥とした誠実で質実剛健のシャイな心のフィンランド、水面から見る夕日がひときわ綺麗でした。
もちろん仕事はきちんと成果を出して帰社しました。


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